今回はこんな内容にお答えしていきます。
本記事の内容
- ロングテールキーワードとは何かの解説
- ロングテールキーワードのメリット・デメリット、SEO的な効果の解説
- ロングテールキーワードの選び方やロングテールSEOのやり方の解説
となっています。
本記事の信頼性
- 筆者は複数サイト運営
- 元広告代理店マーケター(法人にロングテールSEOコンサル経験あり)
- 現在はブログ・アフィリエイトで生活中
SEOやブログに慣れてくると耳にする機会が増えるのが、この「ロングテールキーワード」です。
今から6年程前から徐々に広がったSEO戦略の一つがこのロングテールキーワードを使ったSEOで、昨今のSEO界隈では最重要戦略の一つになっています。
個人ブロガーがプロブロガーや企業メディアと戦っていくには必須の戦略なので、ぜひマスターすることをオススメします。
本記事ではロングテールキーワード(SEO)の概念や重要性、実際に使って記事を作って行く方法をまとめています。
それでは、早速見ていきましょう!
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワードとは、検索数の少ないキーワードの事です。
一般的には複合語(例.「東京 浅草 観光場所」など)のような、具体的な検索意図を持ったキーワードが多いです。
対になるキーワードとしては「ビッグキーワード」があります。
ビッグキーワード:「東京」「サッカー」など検索数が多く、検索ニーズも広いキーワード
ロングテールキーワード:「東京 浅草 観光場所」など検索数が少なく、ニーズが限られるキーワード
図にすると理解しやすいです
ロングテールキーワードはビッグキーワードと比べて検索ニーズが狭いため、ユーザーが求めている情報を掴みやすいのが特徴です。
ビッグキーワードの場合
それに対して、ロングテールキーワードは「東京 浅草 観光場所」とニーズが狭いため、何を求めているのかがはっきり分かります。
ブログ記事作りにはキーワードが大切です。ブログとキーワードの重要性については「ブログキーワードの選び方と具体的な入れ方を解説【+検索上位のコツ】」にて解説していますので、ぜひご参照ください。
ロングテールキーワードのメリット4つ
ロングテールキーワードのメリットについて解説していきます。
SEO的に見ていけば記事を見てもらえる可能性が多い分、検索ボリュームの大きいキーワードの対策が優先されがちですが、上記で挙げた「ニーズが狭い」を含めて、ロングテールキーワードを対策するメリットは豊富にあります。
具体的なメリットは以下4つです。
- CV率が高い
- 検索上位に上げやすい
- 競合が少ない
- ニーズに合わせて記事が作れる
具体的に説明していきます。
1.CV率が高い
まず初めのメリットはCV率が高い点です。
CV率とは?
成約率のことで「コンバージョン率」と読みます。WEBサイトを訪れたユーザーがどれくらいの割合で商品を購入してくれたかを表わすパーセンテージです。
具体例)
サイト訪問が100人中10人が成約(商品購入など):CV率10%
サイト訪問1000人中5人が成約 (商品購入など):CV率0.5%
※アフィリエイトの場合は、リンク先ページへ飛び、購入や申し込みなど既定の成果を上げた割合になります。
なぜCV率が高いの?
購入意欲の高い人がサイトを訪れるから
ビッグキーワードのケースと比べてみましょう。例えば「ジム」の場合
ビッグキーワード:「ジム」
ロングテールキーワード:「ジム 東京 格安」
ビッグキーワードの場合、「ジム」に関するあらゆる情報がニーズとしてありますが、ロングテールキーワードの場合、「東京の格安で行けるジムを探している」という検索意図が読み取れます。
そのため良い情報を提供できれば成約する可能性も高く、ビッグワードと比べてCV率は高くなります。
2.競合が少ない
2つ目の理由は競合が少ないからです。
ロングテールキーワードは先述した通り、検索ボリュームが少ないため、ビッグワードに比べて競合が減ります。
例えば競合の一つである「企業メディア」で言えば、成果は上がりやすいもののアクセス母数が少なく、記事の本数で稼いでいくロングテールは敬遠しがちです。
それに加えて人的リソースや予算の関係で、やはりまずはビッグワードを中心に対策を始めていく企業が多いです。
それなので、初心者やブログを始めたての方々こそ、ロングテールキーワードは今やっていくべき戦略なのです。
最近はロングテールキーワードを対策する企業メディアも増えている
実は最近ではロングテールキーワードに着手するメディアも増えてきています。ビッグキーワードを対策しつくした大手企業や大手に勝てない中堅企業がロングテールキーワードを対策し始めたという流れです。
例えば先ほど挙げた「ジム 東京 格安」の場合
上位10記事のうち、企業メディアが8つを占めています。
ではどうすれば良いのか?
→結論、キーワード数を増やして対策する(さらに細かいキーワード)か、キーワードを変えるのが良いです。
例えば上記例の「ジム 東京 格安」→「中野 ジム 格安 おすすめ」に変えてみると
企業メディアが8→6に減りました。
このようにしてキーワード数を増やすか、変えて見るのが有効です。
3.検索上位に上げやすい
3つ目の理由は検索上位に上げやすいからです。
上の「競合が少ない」という理由に繋がります。ビッグワードに比べて競合の数は少ないので、相対的に検索上位に上げやすくなります。
キーワード(例) | 競合の数(検索上位10件) | 検索ボリューム | |
ビッグワード | ジム | 10件(10件中) | 多い |
ロングテール | 中野 ジム 格安 オススメ | 6件(10件中) | 少ない |
上位に上げやすいもう一つの理由
検索上位に上げやすい理由がもう一つあります。それはコンテンツが不十分でも、評価されやすいからです。
ビッグワードを対策した記事の場合、競合が多い分SEO的な評価要素をかなり満たさないと上位には上がれませんが、ロングテールの場合、競合が少ないため多少コンテンツが不十分でも上位表示されるケースが多々あります。
だからといって、手を抜いても順位が上がるという訳ではありません。
例えば、ビッグワードで上位表示に不可欠なものの一つに内部リンクがありますが、ロングテール記事の場合は内部リンクがなくとも検索順位で1位を取れることがあります。(キーワードによりますが)
4.ニーズに合わせて記事が作れる
最後はニーズに合わせて記事が作れるという点です。
ビッグワードと比べて考えてみましょう。
【ジム(ビッグワード)の場合】
書くべき内容:ジムとは何か/ジムで何ができるか/ジムのオススメ/ジムの料金/場所ごとのジム…etc
→書くべき内容が多すぎる
それに対してロングテールキーワードであれば
【中野 ジム 格安 おすすめの場合】
書くべき内容:中野にあるジムで格安で通えてオススメのジムを紹介する
→書くべき内容が決まってる
このように、求められている内容に沿った記事作りができます。
書くべき内容が決まっていれば記事を書きやすいうえに、これが最終的には高いCV率につながっていきます。
以上がロングテールキーワードのメリットになります。
続いては、ロングテールキーワードのデメリットも見ていきましょう。
ロングテールキーワードのデメリット3つ
続いて、ロングテールキーワードのデメリットについて解説していきます。
こちらのデメリットは想像しやすいかと思います。以下の3つです。
- 検索ボリュームが少ない
- 記事を量産する必要がある
- 他者と差別化させづらい
順番に説明していきます。
1.検索ボリュームが少ない
こちらは何度も出てきている通り、ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないです。
以下は「ジム」に関連するキーワードの検索ボリューム目安です。
検索vol.(月間) | |
ジム | 200,000 |
筋トレ ジム おすすめ | 260 |
ジム おすすめ 女性 | 210 |
ジム おすすめ 東京 | 170 |
ジム おすすめ 安い | 140 |
ジム おすすめ メニュー | 140 |
ジム おすすめ シューズ | 70 |
ジム おすすめ トレーニング | 50 |
※赤背景「ビッグワード」青背景「ロングテール」
ご覧の通り、ビッグワードとロングテールキーワードでは検索ボリュームにかなり差があります。
ただし例えビッグワードで記事を書いても、競合の多さゆえに順位圏外になることも多く、アクセス数0も現実的にあります。
反対にロングテール記事なら、ビッグワード記事に比べて順位が上がりやすいので、少ないながらもしっかりとアクセス数を稼ぐことができます。
実は検索されているキーワードの9割以上がロングテールキーワード
SEO分析ツールベンダーであるAhrefs(エイチレフス)によると、月間に検索されるキーワードの9割以上がロングテールキーワードとなっています。
例えば「Search Volume」の「0~10 92.42% 」というのは、検索ボリュームが「0~10」のキーワードで検索される割合が92.42%という事です。
つまりロングテールキーワードで検索されるケースがほとんどだという事です。
なのでロングテールキーワードは対策する価値が十分にありますね。
2.記事を量産する必要がある
期待できるアクセス数が少ないため、「稼ぐ」となったら記事を量産する必要があります。
とはいえ書くべき内容は決まっているので、そこまで大変ではありません。
量産する目安の数としては、キーワードによって異なります。
3.他者と差別化させづらい
先述した通り、ロングテールキーワードを対策した記事は、書くべき内容が決まっています。
書くべき内容が決まっているという事は、他の人も同じ内容を書いているという事です。
さらにキーワードが細かくなる程、内容に差異が無くなってきますので、より差別化が難しくなるでしょう。
ココが重要
最近では企業もロングテールに着手し始めているので、早めに始めるのがオススメです。
ロングテールキーワードのデメリットは以上です。
続いては、ロングテールキーワードの全体戦略について解説していきます。
ロングテールキーワードの全体戦略
続いては、ロングテールキーワードをブログにどのように使っていくのかという「全体戦略」について解説していきます。
ロングテールキーワードを使った全体戦略は以下のようになります。
ロングテール記事を作成しビッグワード記事へリンクを送ることで、最終的にビッグワード記事が強化されます。
ロングテールを積み重ねることで、ビッグワードでの上位表示も可能です。
イメージとしては
※「ジム おすすめ」は検索ボリューム的にビッグワードではないですが、仕組みの参考として記しています。
このように各ロングテール記事からビッグワード記事へリンク(内部リンク)を設置することで、ビッグワード記事が強化され上位表示しやすくなります。
上位表示しやすい理由
Googleの評価要素の一つ「リンク」が満たされることにより、記事の信頼性が上がるから。
キーワードごとに、これを繰り返してビッグワードも強化していきましょう!
こうした、ロングテールを用いたSEO戦略を「ロングテールSEO」と呼びます。
次項ではキーワードの選び方など、より具体的なロングテールSEOのやり方を説明していきます。
ロングテールSEOのやり方
それでは早速、ロングテールSEOのやり方を具体的に説明していきます。
流れは以下のようになります。
- 記事(ブログ)のテーマを決める
- 関連キーワードを絞りだす
- キーワードを選ぶ
- キーワードに沿って記事を作成する
それでは順番に見ていきましょう。
1.記事(ブログ)のテーマを決める
まずはテーマ(ジャンル)選びからです。
すでに自分のブログのテーマが決まっている場合はOKですが、決まっていない場合は以下記事を参考にまずはテーマを決めてしまいましょう!
-
自分に合った最適なブログジャンルの決め方【一覧から選べる】
続きを見る
テーマ決めのポイント
自分の仕事などよく知っているジャンルや興味を持っているジャンルを選択すると良いです!
今回も例として「ジム おすすめ」で具体的なやり方を紹介していきます。
2.関連キーワードを絞り出す
次は関連キーワードを絞り出す作業です。
次の2ステップで進めます。
- 「ラッコキーワード」で最初の絞り出し
- 「キーワードプランナー」でさらに細かく絞り出す
step
1「ラッコキーワード」で最初の絞り出し
キーワードリサーチツールの「ラッコキーワード」を使います。
まずはキーワードを入力して検索します
検索結果から書けそうなキーワードをチョイスします。
今回は「ジム おすすめ 東京」を選んでみます。
step
2「キーワードプランナー」でさらに細かく絞り出す
次は「キーワードプランナー」を使います。
キーワードプランナーはGoogle AdWords(Googleの広告配信サービス)内で利用できるキーワードのボリュームや入札補助として役立つツールです。
こちらを使って、さらに細かいロングテールキーワードとボリュームを抽出していきます。
※キーワードプランナーの登録が済んでいない方は、まず登録しましょう!コチラの記事が分かりやすくてオススメです。
まずはキーワードプランナーにアクセスし、「新しいキーワードを見つける」をクリック
キーワードを入力して、結果を表示します。
すると、関連キーワードの候補が出てきますので、一覧をダウンロードしましょう。(csvもしくはGoogleスプレッドシートに保存されます)
これでキーワードと検索ボリュームの抽出が完了です。
3.キーワードを選ぶ
抽出したキーワードリストの中から、自分が書けそうなキーワードを選びましょう。
もう少しニーズの広いロングテールキーワードを探したい場合
キーワードが細かすぎて、もう少しニーズを広げたロングテールキーワードを探したい場合は、キーワードプランナーに入力するキーワードを狭めましょう。
例えば今回のケースなら「ジム おすすめ 東京」→「ジム おすすめ」にするということです。
そうするとニーズが広く、検索ボリュームも多いキーワードを抽出できます。
4.キーワードに沿って記事を作成する
あとは選んだキーワードに沿って、記事を作成しましょう。
記事作成のポイント
- キーワードに関連する事柄をベースに書く
- タイトルにキーワードを入れる
- 見出しおよび文中にもキーワードを散布する
- 3,000文字以上が推奨
記事の書き方が分からない場合は、こちらをご参照ください。
-
【真似するだけ】売れるブログの書き方まとめ【初心者向け】
続きを見る
ロングテール記事の作成目安数
ロングテール記事の作成目安数はキーワードによって異なりますが、候補がある分だけ作るのが理想です。
例えば「ジム おすすめ 東京」なら
このように、ロングテール候補にあがる13キーワード分の記事を作るのが理想となります。
ただし、類義語や同じような内容になるものは除外して問題ありません。
今回の例ですと「ジム おすすめ 東京」に対して「おすすめ ジム 東京」「ジム 東京 おすすめ」などは文字を入れ替えただけで内容は同じなので除外します。
そして記事が完成したらビッグワード記事にリンクして、また別キーワードで記事を作ってリンクして…etc
以上がロングテールSEOのやり方になります。
まとめ:ロングテールSEOをマスターしよう!
以上がロングテールキーワードおよびロングテールSEOのやり方のまとめです。
ロングテールはブロガーにとって必要な戦略となりましたが、コツコツと地道な作業が必要です。
大変な作業ですが、しっかりと積み上げられれば結果がついてきますので、頑張ってやっていきましょう!
今回は以上になります。